韓国語を学び始める際、最初に覚えるべきことの一つが「基本母音」です。
本日の講座では、韓国語の母音「 ㅏ ㅑ ㅓ ㅕ ㅗ ㅛ ㅜ ㅠ ㅡ ㅣ 」の覚え方を中心に、韓国語の魅力的な特徴や、韓国語と日本語の共通点についても触れていきます。また、韓国語がいかに勉強しやすいか、具体的な例を挙げながら説明していきます。
ㅏ:ア ㅑ:ヤ ㅓ:オ ㅕ:ヨ ㅗ:オ ㅛ:ヨ ㅜ:ウ ㅠ:ユ ㅡ:ウ ㅣ:イ
1. 韓国語の簡単な歴史とセゾン大王
韓国語は、その起源が非常に古いものですが、広く国民に普及したのは、15世紀にセゾン大王(世宗大王)が作った「ハングル」によってです。それ以前、韓国では中国から輸入された漢字を使っていましたが、庶民には難しく、読み書きできる人が限られていました。そこで、セゾン大王は国民全員が簡単に学べる文字を作ることを決意し、1446年にハングルを制定しました。このハングルは、音と文字が一致するため、非常に学びやすい特徴があります。
朝鮮王朝の世宗(セジョン)大王は、「集賢殿」の学者たちに簡単な文字をつくために点(・)と、棒(l)と、面(ㅇ,ㅁ)だけで文字を作るよう指示をしたそうです。
2. 韓国語が勉強しやすい理由
韓国語は、日本語と似た点が多いため、学びやすい言語とされています。
①語順が日本語と同じで、主語-目的語-動詞という順番です。
これは、韓国語を学ぶ日本人にとって非常に親しみやすい特徴です。
②韓国語の発音も、日本語の音に似ているものが多くあります。
例えば、「요리」(ヨリ)は「料理」という意味ですが、発音が日本語に非常に近いです。このように、韓国語の単語は日本語の単語と音が似ていることが多く、初めて学ぶ人でも発音しやすいです。
③韓国語には日本語と同じように助詞が存在します。
例えば、主語を示す「は」(は)や目的語を示す「を」(을/를)など、これらの助詞の使い方が日本語と似ているため、文法の理解がスムーズです。
3. 基本母音の覚え方
さて、韓国語の基本母音「 ㅏ ㅑ ㅓ ㅕ ㅗ ㅛ ㅜ ㅠ ㅡ ㅣ 」を学ぶ方法について見ていきましょう。これらの母音は、韓国語を読むための基本となります。母音の覚え方にはいくつかのコツがあります。
覚え方1:形から覚える
- 縦棒の形から覚える まず「ㅣ」という縦棒の形から覚えましょう。この形から、次の母音「ㅏ(a)」「ㅑ(ya)」「ㅓ(eo)」「ㅕ(yeo)」が派生します。つまり、「ㅣ」を基準に、右に少し広がった形が「ㅏ」、さらに左に広がった形が「ㅓ」などと覚えます。
- 横棒の形から覚える 次に「ㅡ」の横棒の形から、他の母音を覚えます。横に広がった形から「ㅗ(o)」「ㅛ(yo)」「ㅜ(u)」「ㅠ(yu)」が派生します。この形を基準に、少しずつ音を覚えていきます。
覚え方2:英語のスペルに似た覚え方
韓国語の母音は英語のアルファベットに似ている部分があるため、英語をスペルで覚える感覚で覚えられます。
- 아(a)
- 어(eo)
- 오(o)
- 우(u)
- 으(eu)
また、次のように発音を繰り返すことで覚えやすくなります。
- 야(ya)
- 여(yeo)
- 요(yo)
- 유(yu)
- 이(i)
これで、韓国語の母音を一つずつ覚えていきましょう。母音は、音がとてもシンプルで、英語の発音と近いので、発音しやすいという特徴もあります。
4. 子音と母音の組み合わせ
韓国語は、母音と子音が組み合わさることで一つの文字を作ります。韓国語の文字の構造は、まるでパズルのようで、組み合わせによって新しい音を生み出すことができます。
例えば、母音だけでは文字として成立しないため、必ず子音を加えます。最もよく使われる子音は「ㅇ(イウン)」で、音がない「ㅇ」は母音の前や上に配置して文字を作ります。
- 아(a)+ㅇ=아(a)
- 어(eo)+ㅇ=어(eo)
- 오(o)+ㅇ=오(o)
- 우(u)+ㅇ=우(u)
このように、母音と子音を組み合わせることで、韓国語の文字は完成します。これを繰り返し練習することで、韓国語を読み書きする力が自然と身につきます。
5. おまけ:音の数と文字の数が一致する
韓国語は、言葉で発する音の数と、文字で書く数が一致します。例えば、「요리」(ヨリ、料理)は、発音が「ヨリ」と3つの音から成り立っていますが、文字としても「요리」と3つの文字から構成されています。このように、韓国語では音と文字の数が一致しているため、発音を覚えたらそのまま書けるようになります。
6. まとめ
韓国語の学び方は、歴史的な背景や、韓国語と日本語の共通点を理解することで、さらに面白くなります。基本母音をしっかり覚えることで、韓国語を読む力がつき、実際に話す際の発音もスムーズになります。パズルのように楽しく文字を組み合わせ、韓国語の世界を広げていきましょう。